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センター長の挨拶

 半導体・量子集積エレクトロニクス研究センター(SQIE: Semiconductor and Quantum Integrated Electronics Research Center)は、横浜国立大学・総合学術高等研究院(IMS)に2024年4月に設置されました。このセンターでは、最先端のエレクトロニクス技術の研究・開発・普及によって、例えばスマートシティ1の実現を促進させるなど、多様化する社会生活の課題解決と利便性向上に貢献します。

 スマートシティを実現するためには、先端的で高度なチップの研究開発と社会への普及が不可欠です。したがって、本学が強みを持つ量子デバイス、光デバイス、超伝導デバイスといった次世代デバイス研究を進めるとともに、これらのチップ化を進め、複数チップを積み重ねて性能を高める3次元積層の研究開発、さらには社会実装を実現させていきます。具体的には、本センターの半導体ヘテロ集積ラボ、先端集積デバイスラボ、量子インターネットラボ、フォトニクスラボ、社会価値イノベーションラボの5つのラボで研究を深化させていきます。さらに、それらをチップレットとして統合し、主に企業とのコラボレーションにより社会への普及を図ります。なお、SQIEの先端的な研究成果がイノベーションとして結実することで、日本半導体産業の復権にも資すると考えています。

センター長 真鍋 誠司

 SQIEの特徴は「ヒト・コト・モノ・地域をつないで価値を創る」ところにあります。日本の学問体系では分かれている自然科学(理工学)と人文・社会科学(主に経営学)をつなぎ、半導体技術と量子技術といった研究成果をつなぎ、それをチップレットや積層化によってチップとしてつなぎ、横浜に位置する半導体・量子の専門組織として世界の研究機関・企業をつなぎ、大学と社会をつないでイノベーションを興していきます。
 

センター長 真鍋 誠司


*1 スマートシティとは

  1. 「グローバルな諸課題や都市や地域の抱えるローカルな諸課題の解決、また新たな価値の創出を目指して、ICT 等の新技術や官民各種のデータを有効に活用した各種分野におけるマネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、社会、経済、環境の側面から、現在および将来にわたって、人々(住民、企業、訪問者)により良いサービスや生活の質を提供する都市または地域」(内閣府)と定義されています。
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